3年前、私は希望して、障害児学級から通常学級へ異動しました。ところが、初めての学級担任となる3年生のクラスは、2年生から学級崩壊の危機に直面していたクラスだったのです。1学期末には、授業の不成立、暴力問題が起き、坂を転げ落ちるように学級の状態は悪くなってゆきました。
打つ手打つ手が裏目に出て、何をしても学級崩壊は止まらない。万事休す、と諦めかけたときのことでした。TL人間学の地方会で、「試練は呼びかけ」「試練には意味がある」──との高橋先生のお言葉が心に飛び込んできたのです。一番大切なことは何か、と心に問いかけてゆくと、「子どもたちと心の絆を結び合うこと」という私自身の「願い」がはっきりとしてきました。そして、事態を引き受ける覚悟を定めることができました。
その時から、恥も外聞も捨て、実情を管理職や保護者に訴えて応援をお願いし、必要な家庭には毎日連絡を取る等、できる努力は何でもする勇気が湧いてきたのです。 すると不思議なことに、2学期から学級が落ち着き始め、3学期には、信じられないほど明るいクラスへと、まるで変わってしまいました。これまで学級崩壊の危機にあったそのクラスを、「試練は呼びかけ」という言葉で救っていただいたと感謝しています。